意匠出願の意義
意匠は、物品のより美しい外観、使ってより使い心地のよい外観を探求するものです。意匠制度は、新しく創作した意匠を創作者の財産として保護し、その利用も図ることを定めて、これにより意匠の創作を奨励し、産業の発達に寄与しようというものです。
意匠の創作は、特許法における発明や実用新案法における考案と同じく抽象的なものですが、発明・考案が自然法則を利用した技術的思想の創作であり、特許法・実用新案法はその側面からの保護をしているのに対し、意匠法は、美感の面から創作を把握し、これを保護しようとするものです。
市場における優位性が確保される
消費者が商品を購入する際、商品のデザインに注目し、購買意欲の大きく左右する点で、商品のデザインは極めて重要です。自社製品の独自デザインで他社製品と差別化を図ることができます。
特に、大手企業のように多額の広告・宣伝費を投資できないような中小企業においては、デザインによるブランド力の強化は、非常に有効な手段であると考えられます。
特許で保護できないところを意匠で保護することも可能
特許で押さえることができない「かたち」について、意匠で押さえることができる場合があります。意匠と特許を組み合わせて権利化することは、製品を多面的に保護し、市場における自社製品の優位性を確保できます。